古い抵当権（休眠抵当権）の抹消

明治・大正・昭和時代の抵当権

「実家の登記簿を見てみたら、ものすごく昔の抵当権がついているのですが、どうしたらいいでしょうか？」といったご相談をいただくことがあります。
例えば、こんな抵当権です。
このように、現在でも抹消されることなく残存する明治・大正・昭和初期に設定された古い抵当権等を、「休眠抵当権（休眠担保権）」と呼んでいます。

休眠抵当権は抹消できるか

抵当権の抹消といえば、住宅ローンの完済時に、銀行から来た書類を持って、司法書士に抵当権の抹消を依頼した経験のある方もいらっしゃるでしょう。
休眠抵当権も、古いだけで、抵当権であることには変わりありませんから、抹消できます。しかし、住宅ローンの完済の場合とはちがい、難しい問題が山積みのことが多いです。

休眠抵当権を抹消するには

休眠抵当権には、このように難しい問題があるため、抹消しようと思っても住宅ローンの完済と同じようにはいきません。

休眠抵当権をそのままにするとどうなるか

「気にはなるけど、抹消するのは大変そうだから、このままにしておこうかな？」と思われるかもしれません。
ただ、そのままにしておくと、不動産を売却したい場合、不動産を担保にして新たに融資を受けたい場合に、休眠抵当権が障害になることがあります。言葉は少し悪いですが、「怪しい抵当権」がついた土地を買いたい人や、そんな土地を担保にしてお金を貸してくれる銀行は少ないのではないでしょうか。
また、問題を先送りにしてしまうと、新たに相続が発生して、どんどん関係者が増えてしまい、今よりももっと手続が大変になります。実際、当事務所に休眠抵当権の抹消のご依頼をいただいたお客様も、「私の代でなんとか解決しておきたいのです」とおっしゃっていました。

休眠抵当権の抹消は専門家へ相談

休眠抵当権の抹消は、難しい問題があるため、専門家でなければうまく解決できない部分が多くあります。
登記簿上の抵当権者は、既に亡くなっていることが多く、その場合抵当権者の相続人の調査が必要になりますが、膨大な戸籍を取り寄せて相続関係を読み取っていくのはなかなか骨が折れる作業です。
また、判決による抹消の場合、裁判所に訴訟を提起して、判決をとり、法務局に抹消の登記を申請する…という長い道のりになります。
当事務所は、訴訟の専門家である弁護士と、登記の専門家である司法書士の共同事務所ですので、ご相談から登記の完了まで、弁護士と司法書士が連携して手続きを進めることができます。
休眠抵当権の抹消についてご相談をご希望のお客様は、まずはお電話またはメールフォームにてお問合せください。